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Kiuchi Video Festival 2007


2007年 VHSビデオテープ、シール、油性マーカー、木材、他  1660mm×2320mm×115mm




木内貴志による作品解説
2007年の個展「キウチビデオフェスティバル2007」の時に制作した、自身と家族の所有のVHSビデオテープ720本を使用した作品です。
背ラベルの部分に、油性マーカーで描いた絵画作品です。
描かれてる図像は自身が部屋で祭りの法被を着て、布団の上でテレビを見ている場面です。
見ているテレビの中には、10年前の自身の姿が映っています。
そもそもは、自身のテレビ番組等を録り溜めたVHSテープが、いよいよ番組記録メディアもDVD等に移行し、部屋の大部分を占めたそのものを、これからどうするのか?と考えたとこから始まりました。
そこには、自身が20年以上も録り溜めたテレビ番組等が収録されてるのですが、もう整理がつかなくなっていて、処分するにもちょっと惜しく、しかしながら全てを保存するほどのこともなく、途方に暮れていたところ、ふと、「作品にすればとりあえず保存できるのでは?」ということで、作品化することにしました。
背ラベルに油性ペンで描いたのは、実際、整理した背ラベルにはタイトルを油性ペンで書いてたことに由来します。
その後、それに「ビデオフェスティバル」やら「ビデオアート」といった用語が浮び、「ビデオアート」であるが、映像ではない作品、ということで「キウチビデオフェスティバル」というタイトルに決定しました。
ここで使われてるVHSテープは、自身が録り溜めたいわば興味の対象なわけで、それは自画像を描くのにふさわしい支持体だということで、自身の姿を描くこととしました。
「フェスティバル」というわけで祭りの法被を着た自身を描きましたが、部屋に閉じこもり、外に出れずにテレビを見ているいつまでも変わらない自分が、明るい未来を信じていた10年前の金髪の自分を見ている、という図にしました。

出品展覧会

「キウチビデオフェスティバル2008 〜VHSからDVD−Rへ〜 」
「「キウチビデオフェスティバル2008 〜VHSからDVD−Rへ〜 」」 2008年9月1日(月)〜9月20日(土) GALLERY wks.(大阪府)